医師賠償責任保険

医療上の過失によって、患者に身体の障害が発生し損害賠償請求を提起された場合、法律上の賠償責任を担保します。また、建物や設備の使用・管理上の不備による事故によって身体障害や財物損壊が発生した場合、先生が負担する法律上の賠償責任を補償します。保険料は団体割引により15%割引となっております。現在、会員の約75%の先生にご加入いただいております。

医師賠償責任保険について

近年、医療訴訟の件数が年々増加し、支払いきれない高額の賠償金の支払い命令を受けるケースも出ていることもあり、医療機関または歯科医師にとって金銭的なリスクの回避が重要性を増してきております。

また、抜歯手術による麻痺やしびれ、根管治療によるトラブルなど様々な医療事故で、損害賠償を請求されるケースが増えてきております。

医療行為は常に不確実性が伴うものですし、ミスを完全にゼロにすることはできません。患者・家族の主張が認められ、支払いを命ぜられた賠償金が高額の場合、医療機関の経営が揺らぎかねません。

医師賠償責任保険の対象は、医療行為の過失によって生じた障害や死亡で、法律上の損害賠償金(治療費、休業補償、慰謝料など)、訴訟になった場合の訴訟費用や弁護士報酬などが保険金として支払われます。

つきましては、不測の事態に備えて心的、時間的負担を少なくするためにも、是非加入・保険金額の見直しをご検討くださいますようお願い申し上げます。

2020年4月1日民法改正による法定利率変更(5%→3%)に伴う賠償金への影響

法定利率が5%から3%に変更になり損害賠償金が大きく増加することになりました。

例えば年収545万(33歳時)の場合、545万×32年=1億7440万円(逸失利益)から中間利息を差し引いた金額が損害賠償額となります。そのため中間利息が5%から3%に減じることにより中間利息が8828万円から6328万円に減少します。

結果 損害賠償額(=逸失利益ー中間利息) が民法改正前後では

1億7440万-8828万=8612万
1億7440万-6328万=1億1112万

となり、賠償額が大きく増加することになりました。

医師賠償責任保険

(1)主契約

契約
タイプ
保険金額 保険料
(1診療所)
医療上の事故 建物、設備の使用管理上の事故
給食等による事故
人格権侵害事故
対人
1事故につき
対人
1年間につき
対人
1名につき
対人
1事故につき
対物
1事故につき
1 1事故
期間中
歯科診療所
5 500万円 1,500万円 500万円 1,000万円 50万円 1000 1億円 3,740
10 1,000万円 3,000万円 1,000万円 2,000万円 100万円 4,072
30 3,000万円 9,000万円 3,000万円 6,000万円 300万円 4,777
50 5,000万円 1億5,000万円 5,000万円 1億円 500万円 5,338
100 1億円 3億円 1億円 2億円 1,000万円 6,647
200 2億円 6億円 2億円 4億円 2,000万円 9,180
300 3億円 9億円 3億円 6億円 3,000万円 11,705

(2)勤務医師包括(上記主契約を上回る加入タイプの設定はできません)

契約タイプ 保険金額
保険料
(1診療所)
医療上の事故
対人
1事故につき
対人
1年間につき
勤務医師包括
5 500万円 1,500万円 1,522
10 1,000万円 3,000万円 1,634
30 3,000万円 9,000万円 1,903
50 5,000万円 1億5,000万円 2,125
100 1億円 3億円 2,681
200 2億円 6億円 3,791
300 3億円 9億円 4,901

(3)医療従事者賠償責任保険(包括契約)

契約タイプ 保険金額 保険料
(1診療所)
医療上の事故
対人
1事故につき
対人
1年間につき
医療従事者賠償責任包括
J5型 500万円 1,500万円 747円
J10型 1,000万円 3,000万円 1,051円
J30型 3,000万円 9,000万円 1,606円
J50型 5,000万円 1億5,000万円 1,785円
J100型 1億円 3億円 2,090円
J200型 2億円 6億円 2,794円